怒り/あらすじとネタバレと感想

怒り 2016年の邦画

怒りの概要

制作:2016年 日本
監督:李相日
出演:渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、佐久本宝、ピエール瀧、三浦貴大、高畑充希、池脇千鶴、原日出子、宮崎あおい、妻夫木聡、他

怒りのみどころ

李相日監督・脚本、主演・渡辺謙といだけでなく、宮崎あおい、松山ケンイチ、広瀬すず、綾野剛という豪華キャストの日本映画。
殺人事件を起こし、いつまでも逃げている犯人のことを「もしかするとこの人が犯人なのではないか・・・」という疑いを持った身元不明の3人の周りが疑いつつも、そんなはずないという思いが捨てきれない生活をしている。
やがて犯人のモンタージュ写真がテレビで公開されると、その思いは強くなるが証拠はない。
疑わしい3人を取り巻く周りの家族が事件に巻き込まれていくサスペンス。

怒りのあらすじとネタバレと結末

あらすじ

ある日八王子で夫婦が殺害されます。
壁には「怒」という文字が書き残されますが、犯人はいつまでたっても捕まりません。
その後警察は30歳の山神一也を指名手配し写真を大々的に公開します。
特定した山神の家はすでにもう空で、壁には異様なほどのうっぷんが書き連ねていました。
そのころ日本各地では3人の住所不定無職のよく似た男が現れます。

ひとつは千葉の漁港。
男は(渡辺謙)妻を亡くして男手ひとつで発達障害の娘を育てていました。
娘は家出し、歌舞伎町の風俗で働くも精神的に壊れる寸前のところを父が連れ戻してきました。
娘が家出している間に身元不明の男は漁港で働くようになっており、いつの間にか家出から帰ってきた娘とできてしまっていたのです。
しかし父は素性が解らないので、男の事を疑うようになっていってしまいます。

そして東京。
ゲイの藤田優馬(妻夫木聡)はハッテン場で知り合った住所不定無職の直人(綾野剛)と知り合い、金銭的に余裕のあった藤田は一緒に暮らしだします。
藤田はゲイを隠していることから、周りを信用できていませんでしたが、直人は藤田の母親と仲良くなったりして次第に心を溶かしていきます。
しかしいつまでも自分の事を言いたがらない直人のことを次第に疑っていきます。

最後に沖縄。
沖縄の無人島に住み着く、田中と名乗る無職の男を自分の家の旅館で働くことを進める少年。
なんでも器用にこなす田中のことを家族は気に入り、少年も田中のことを信用します。
がほっぺにある三つ並んだホクロという犯人の情報が流れてくると、田中の小さな行動も不審に思うようになってしまいます。

ネタバレと結末

千葉の漁港・・・警察が来ても、逃げるしかしない男に話を聞くと、両親の借金から逃げていることが分かり、今後の生活を一緒に考えようと希望が見えてきます。
東京・・・過去を話さない男は、施設出身でありあまりいい過去がないことから無口になっていたことが分かります。そして自身も心臓病でもうあまり長くないことを知っていたのです。そこへ警察から電話がかかり公園で直人が死んでいたのです。
沖縄・・・はじめに出会った無人島に行き、寝泊まりしていた部屋を見ると犯人が書いたと思われる「怒」の文字と共に、これまでの犯罪も書き連ねていました。
それまでの事件の真相も知った少年は山神を殺してしまいます。
そして少年が捕まる時に「信じていたからこそ許せなかった」と告白します。

怒りのみんなの感想

ネタバレなし

テーマである「怒り」が様々な年代や背景でとても上手に細やかに描かれていたので感心したし、いろいろと考えさせられました。演技がとてもすばらしい俳優さんばかりだったので最後まで引き込まれました。ただレイプシーンがリアルすぎてとても辛かったのでしばらく引きずって暗い気持ちになってしまったしトラウマになりました。後味は悪かったのですがとても心が揺さぶられる映画です。(30代女性)
怒りというタイトルなのですが、想像しているような怒りでは無かったです。沖縄のレイプシーンは本当にリアルで、広瀬すずがなんかすごく不細工に見えてしまう・・・。そういう設定なんでしょうが、テレビで見るイメージとは違いました。本当に世の中にはいろんな人が生活しているのだなとしみじみと感じる、じわる映画ですが後味は悪いです。(40代女性)
2015年のワースト映画。ワーストの意味はヘドが出るという意味でワーストです。同時進行していくプロットが最終的に一つの事実が明らかになることによって驚きのクライマックスを迎えるのですが、そのクライマックスがあまりに衝撃的。タイトルどうり行き場のない怒りを押し付けられた気分になりますね。映画を見てスッキリしたいという方は絶対に見ないほうがいいと思います。出演されている役者の演技は全体的にハイレベルでした。(30代男性)
先に小説を読んでいたので、宮﨑あおいが愛子役ってどうかな?って思っていました。でも、ちょっと太って役作りした宮﨑あおいは素晴らしく、本当に無垢ゆえにだらしない女の子に見えてきました。本当に演技がすごい女優さんなんだなとよくわかりました。
妻夫木くんと綾野剛のカップルもいい雰囲気で切なくなりました。愛してる人が指名手配犯にそっくりだったらどうしよう・・・綾野剛の翳りは、疑いたくなっちゃうよね。多分、それでもいいと妻夫木くんは思っていたはずなのに、別れが突然で悲しくなりました。
綾野剛も松山ケンイチも深く愛してくれる人が見つかって、引き離したくないと思わせる関係がそれぞれの場所で築かれていきました。そう思うと、森山未來は、その場所に深く入り込んでなかったな。と思うのです。だから犯人がわかってからもスッキリ!1つのミステリーと2つのラブストーリーを見たような映画でした。(40代女性)

ネタバレあり

この映画を見て初めて「宮崎あおい」にぴったりな役だと思いました。それ位うまかったです。そして印象に残るのは、妻夫木君のゲイ。ほんとにゲイ。しかも綾野剛と(笑)こちらもかなりリアルなので妻夫木ファンはどうなんでしょうか?そして山本未来は多分、素でしょう。と思う位気が狂ってます。殺されてもしょうがないくらいに気が狂ってます。まあ犯人は山本未来なんですけどね。でも最後まで犯人はわからないです。(30代女性)
何より、役者の演技に驚かされました。森山未来が演じる田中信吾が、話が進むにつれておかしくなっていきます。最初は快活な男であったはずなのに、狂気に満ちた行動を始めた時は目を疑いました。役者の熱演はどれも素晴らしかったです。全体的にとても暗い作品で、最後はほとんど救いのないような終わり方をしています。後味の悪さもありますが、これから先も登場人物達は強く生きていくのだと希望を抱ける場面もありました。特に、愛子と哲也の二人の関係の終わり方には、希望を持てました。一度は哲也を裏切るような形で手放してしまった愛子ですが、もう一度二人でやり直すという終わり方には救いがあると感じました。観ているのが辛くなる作品ですが、決して観たことを後悔しない作品ではないかとも思っています。(20代女性)
一言で言うと「人によって怒りの沸点って違うようね」という映画だなあと感じました。登場人物それぞれがどうしようもない怒りや悲しみを抱えて、それに向き合っていくというストーリーでしたが初見で犯人だけ明らかに怪しいためすぐ分かってしまいそうです。個人的見所は、妻夫木聡と綾野剛の演技が非常に生々しくて驚きました。妻夫木くんは特に本当のゲイなのか?と思わせるほどに細かい動作や目線までもが洗練されていたし、綾野剛は「ハゲタカ」などのイメージが強かったためああいう線の細い華奢な役もできるのだなあとギャップに驚かされました。ストーリーとしてはあまり感情移入できる人がおらず、沖縄編では広瀬すずの恋人役の行動にただただイライラさせられましたが、役者一人ひとりの演技は非常によかったと思います。(20代女性)
タイトルに惹かれて見に行きました。ホラーでは無いですが、人間的な怖さがあり、見た後人間不信になりそうです。私が特に印象に残っているのは、広瀬すずさんが演じる沖縄に越してきた少女が米兵にレイプされるシーンと、後半、森山未來さんが犯人だとわかった後の三組それぞれの様子です。まず、広瀬すずさんがレイプされるシーンはそれまでの、広瀬すずさんのイメージをガラリと変えたシーンでした。見ていてすごく悲しい気分になりましたか、それほど演技がうまかったということだと思います。また、森山未來さんが犯人だとわかった時、松山ケンイチさんと、綾野剛さんも同時にずっと犯人だと疑われていたのですが、森山未來さんは犯人では無いと周りから信じられていたにも関わらず、人殺しの犯人でした。一方松山ケンイチさんと綾野剛さんは犯人なんじゃないかと周りから疑われていたのに、犯人ではなかったという周りの人の自分が疑ってしまったという後悔がすごく対照的に映されていて、人間の悲しい部分、怒りの部分をすごく表している映画だと感じました。(20代女性)
予告編をみただけでも、その豪華な俳優陣に驚き、とんでもない大作のように感じました。実際に観ると、やはりそうでした。一つの殺人事件で指名手配されている殺人犯に似ている3人の男性の周囲から描かれていって、徐々に物語の核にせまっていく感じで、常に心を圧迫されるようなどきどき感がありました。画面全体をどこも見逃すまいと見て、探りながら鑑賞しました。人は皆、さまざまなものを抱えて生きています。もし、自分の愛する人が抱えているものが殺人という犯罪だったとしたら、自分はどうするだろうかと考えさせられました。殺人犯に似ている3人の男性を演じた俳優さん方は、それぞれ無表情であったり何を考えているのか分からない表情であったりして、ミステリアスな雰囲気を見事に演じられていました。また、その3人の男性にそれぞれ寄り添う登場人物の抱く愛や無垢の信頼心も感じられる、迫真の演技の数々でした。この作品を観てよかったですし、原作も読んでみたいと思いました。(20代女性)
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